AI初心者向けガイドを公開中|ChatGPTからブログ活用までやさしく解説
AIエージェントの作り方|個人で始める手順と初心者向けおすすめツール
AIエージェントは、個人でも作れます。プログラミングを使わずに作成する方法もあるため、まずは「任せたい作業を1つ決めること」から始めましょう。
「情報収集やSNS投稿の準備を手伝ってほしい。でも、設定が難しそう……」と感じていませんか?
最初から何でもできる仕組みを目指すと、準備することが増えてしまいます。僕が最初の題材としておすすめしたいのは、情報を調べ、出典を整理し、SNS投稿の下書きを提案するAIエージェントです。
この記事では、基本の仕組み、作成ツールの選び方、Difyを使った作り方を順番に紹介します。
- AIエージェントと通常のチャットAIの違い
- 個人向けの作成ツールと選び方
- Difyで最初のエージェントを作る手順
- 費用の考え方と動作確認のポイント
情報確認日:2026年10月20日。操作説明は公式資料を基にしています。本記事の作成例は、筆者による実機検証を完了した手順ではありません。画面表示や利用できる機能は、プランや更新状況によって異なります。
AIエージェントとは?初心者向けにわかりやすく解説
目的に合わせて手順と道具を選び、作業を進める仕組み

AIエージェントとは、与えられた目的に向けて、必要な作業や使うツールを判断しながら処理を進める仕組みです。
たとえば「初心者向けのAIツールを調べて、SNS投稿の下書きを作って」と依頼した場合、次のような流れが考えられます。
- 条件に合いそうなツールを探す
- 公式サイトで機能や料金を確認する
- 集めた情報を比較する
- 想定読者に合わせた投稿案を作る
この仕事を支える基本要素は、考える担当の「AIモデル」、仕事の依頼書となる「指示文」、検索などに使う「ツール」です。
ただし、使えるツールや権限の範囲を超える作業はできません。検索機能を設定していないAIに「最新情報を調べて」と書くだけでは、実際のウェブ検索ができるとは限らない点を覚えておきましょう。
参考:OpenAI公式「A practical guide to building agents」
チャットAI・決められた自動処理との違い
| 使い方 | 作業の進め方 | 例 |
|---|---|---|
| 通常のチャット利用 | 人が会話を通じて次の作業を依頼する | 文章を要約してもらう |
| 決められた自動処理 | あらかじめ設定した順序や条件で動く | フォーム回答を表に保存する |
| AIエージェント | AIが状況に応じてツールや次の作業を選ぶ | 追加調査の必要性を判断して情報を集める |
これは役割を理解するための比較です。チャット画面から使うサービスにも、エージェントとして動く機能があります。また、決まった自動処理の一部にAIエージェントを組み込むこともできます。
個人で使うなら、身近な作業から始めよう
- ブログ記事の調査と出典候補の整理
- SNS投稿の題材探しと下書き作成
- 手元の資料を参照する質問対応
- 商品の比較情報の整理
毎回ほぼ同じ説明をしている作業は、最初の題材の候補になります。ただし、決まった手順だけで済む仕事なら、通常の自動処理のほうが管理しやすい場合もあります。
個人でAIエージェントを作る前に決めること
任せる仕事と完成形を1つに絞る
「SNS運用を全部任せたい」では、調査、画像、投稿、返信など、範囲が広すぎます。まずは次のように具体化しましょう。
| 任せる仕事 | 指定テーマの調査とSNS投稿の下書き |
|---|---|
| 入力する内容 | テーマ、想定読者、投稿先 |
| 返してほしい内容 | 調査の要点、出典URL、投稿案、要確認事項 |
| 人が担当すること | 事実確認、文章の調整、公開判断 |
何が返ってきたら完成なのかを先に決めると、設定や改善の方向がはっきりします。
予算と確認の範囲を決める
試作に使う金額の目安を決め、少ない回数から試しましょう。外部サービスを接続する場合は、参照するだけなのか、書き込みや送信まで許可するのかも確認します。
今回の作成例では、調査と下書きの作成までを担当させます。公開は内容を確認してから行う設計です。
AIエージェント作成におすすめのツールを比較
個人で選ぶときは、人気だけでなく、作りたいもの・設定に使える時間・維持管理の負担で比較しましょう。下表の向き不向きは、本記事の用途を基にした編集上の判断です。
| ツール | 向いている目的 | 事前に確認すること |
|---|---|---|
| Dify | 画面操作を中心にAIアプリやエージェントを作る | モデル設定、ツールの認証、利用枠 |
| n8n | 複数サービスをつなぐ自動処理にAIを組み込む | 接続設定、実行数、運用方法 |
| OpenAI Agents SDK | プログラムで動作を細かく設計する | 開発知識、API利用料、実行環境 |
| Microsoft Copilot Studio | Microsoft製品との連携を含めて検討する | アカウント要件、ライセンス、管理者設定 |
最初の作成例にはDifyを使う
Dify公式には、会話を通じてエージェントの役割や作業方法を設定するガイドが用意されています。コードを書く前に、小さな仕組みを試す選択肢になります。
ただし、「ノーコード」は設定が不要という意味ではありません。モデルや検索サービスの接続に、アカウント登録や認証が必要になる場合があります。
参考:Dify公式「How to Build Your First Agent in Dify」
サービス連携や独自開発が必要なら別の方法も検討する
表への保存や通知など、サービスをつなぐ処理が中心ならn8nも比較対象です。コードで細かく作り込みたい場合はOpenAI Agents SDK、Microsoft環境で利用する場合はCopilot Studioを検討します。
参考:n8n公式学習サイト/OpenAI Agents SDK公式資料/Microsoft Copilot Studio公式資料
Difyを使ったAIエージェントの作り方【個人向け7ステップ】
ここからは「調査とSNS投稿の下書きを担当するエージェント」を設計します。検索サービスやモデルの選択によって、追加設定が変わる点に注意してください。
ステップ1:Difyのアカウントを用意する
Dify公式サイトからクラウド版の利用を始めます。初めての試作では、自分でサーバーを構築する方法より、クラウド版から検討すると準備を減らせます。
登録時に、プランと利用できる機能を確認しましょう。無料Sandboxにも利用枠があります。
ステップ2:エージェントを新規作成する
公式ガイドでは「Agents」を開き、「Create」から「Create from Blank」を選ぶ流れが紹介されています。
名前は「SNSリサーチ担当」、説明は「指定テーマを調べ、出典付きの要点と投稿の下書きを作成する」など、仕事が伝わる内容にします。
同じ項目が見つからない場合は、画面の言語、利用プラン、公式ガイドの更新状況を確認してください。
ステップ3:使用するAIモデルを設定する
モデルは、依頼の理解や作業の判断を担当します。今回の用途では、ツール呼び出しに対応したモデルを選ぶことが大切です。
まずは画面に表示される推奨モデルや利用可能なモデルを確認します。自分のAPIキーを使う場合は、提供元の接続設定と課金条件も確認しましょう。
APIキーは、サービスを使うための秘密の鍵のようなものです。指示文や公開ページに貼らず、指定された認証欄に設定します。
ステップ4:役割と仕事の進め方を指示する
会話で設定するBuild Modeが利用できる場合は、次の内容を出発点にできます。生成された設定は、適用する前に読み直しましょう。
日本語のSNS投稿を準備するリサーチ担当を作成してください。 【目的】 ユーザーが指定したテーマを調べ、 出典付きの要点とSNS投稿の下書きを提案する。 【最初に確認すること】 テーマ、想定読者、投稿先。 不足している条件があれば質問する。 【調査の進め方】 ・利用可能な検索ツールで関連情報を探す。 ・公式サイトや公的機関の情報を優先する。 ・料金、提供条件、日付は参照元で確認する。 ・検索結果だけで詳細を確認できない場合は、その旨を書く。 ・確認できた事実と提案を分ける。 ・情報が不足する場合は、必要に応じて追加調査する。 ・検索できない場合は、調査済みとして扱わない。 ・URLや体験談を作り上げない。 【出力】 1. 調査の要点 2. 出典のページ名とURL 3. SNS投稿の下書き2案 4. 公開前に人が確認する事項 【文章】 初心者向けのやさしい日本語。 誇張や成果を保証する表現を避ける。 【担当範囲】 下書き作成まで。投稿の公開や送信は行わない。
指示を繰り返し追加するだけでは、矛盾が生まれることがあります。Build Modeが作成したスキルや設定ファイルも確認し、同じルールが重複していないか見直します。
ステップ5:検索ツールを追加する
最新情報を調べるための検索ツールを接続します。Difyで利用できるツールの中から、ウェブ検索に対応したものを選び、必要な認証を行います。
- 別サービスの登録が必要か
- APIキーなどの認証情報が必要か
- 無料枠や利用料金はどうなっているか
- 検索結果だけでなく、ページ本文も取得できるか
ツールの説明を確認し、必要なものを設定してください。検索結果だけを取得するツールでは、リンク先の詳しい条件まで確認できない場合があります。
ステップ6:テーマを入力して動作確認する
最初は、範囲を絞った依頼で試します。
テーマ:個人向けのAI文章作成ツール 想定読者:ブログ初心者 投稿先:Threads 比較対象を2つに絞り、公式情報を調べてください。 主な特徴と利用条件を整理し、 投稿の下書きを2案作ってください。 確認できない情報は、未確認と書いてください。
返答の読みやすさだけでなく、実行履歴も確認しましょう。検索ツールを使ったか、出典URLが開けるか、出典に書かれていない説明が混ざっていないかを確かめます。
出典URLが付いているだけでは、内容の正しさを確認したことにはなりません。重要な料金や条件は、リンク先を自分でも読んでください。
ステップ7:設定を保存し、自分用に使い始める
動作を確認できたら、設定を保存します。共有や公開を行う場合は、アクセス範囲、認証、接続したサービスの利用条件を確認してください。
まずは自分で使い、どこを修正することが多いかを記録すると改善につながります。
作ったAIエージェントの動作を確認・改善する方法
うまくいく依頼と、情報不足の依頼を試す
正常な依頼だけでなく、条件が足りない場合も確認しましょう。
| 試す内容 | 確認したい動作 |
|---|---|
| テーマと読者を具体的に指定する | 条件に合う調査と下書きが返る |
| 「おすすめを教えて」だけ入力する | 必要な条件を質問する |
| 公式情報が見つかりにくいテーマを渡す | 未確認の内容を断定しない |
| 検索ツールが使えない状態で依頼する | 検索できなかったことを伝える |
問題が起きた場所を確認する
出典が付かない場合は、指示文だけでなく、検索ツールの接続や実行履歴も確認します。投稿案が長すぎる場合は、出力条件を具体化しましょう。
「もっとよくして」と伝えるより、「投稿案は各200文字程度にし、1案につき伝える要点を1つにする」のように、直したい部分を明確にすると比較しやすくなります。
個人で運用する費用と気をつけたいこと
サービス代・AI使用料・外部ツール代を分ける
費用は、主に次の項目を確認します。すべてが必ず別料金になるわけではなく、プランに含まれる範囲もあります。
- 作成サービスのプラン料金
- AIモデルの利用料金
- 検索などの外部ツール料金
- 自分でサーバーを運用する場合の費用
2026年10月20日の確認時点で、Difyの無料Sandboxには200メッセージクレジットが掲載されています。消費量はモデルによって異なるため、「200回の依頼が必ずできる」という意味ではありません。また、月ごとに補充される枠と決めつけず、最新の条件を確認してください。
参考:Dify公式料金表
繰り返し処理の回数と終了条件を決める
調査とやり直しを何度も繰り返すと、利用量が増えることがあります。設定できる範囲で実行回数や時間の上限を決め、「必要な情報が集まらなければ未確認として終了する」などの条件を用意しましょう。
入力する情報と接続先を確認する

顧客情報や他人の個人情報を扱う場合は、サービスのデータ利用条件や、自分がその情報を使える範囲を確認します。最初の練習には、公開情報や個人情報を含まないサンプルを使うと進めやすくなります。
AIエージェントの作り方に関するよくある質問
個人でも無料で作れますか?
無料枠で試作できるサービスがあります。ただし、AIモデルや検索サービスの利用分まで無制限に無料とは限りません。作成できることと、継続して動かせることを分けて確認しましょう。
プログラミングの知識は必要ですか?
Difyのように、画面操作や会話を中心に作成する方法もあります。一方、独自のサービス連携や細かな動作を実装する場合は、APIやプログラミングの知識が必要になることがあります。
VPSや高性能なパソコンは必要ですか?
クラウド版の作成サービスと外部のAIモデルを使う方法なら、自分でVPSを契約することは必須ではありません。VPSは、インターネット上で借りる仮想サーバーです。自分でシステムを設置・管理したい段階で検討する選択肢になります。
作ったAIエージェントを他人に使ってもらえますか?
公開用アプリやAPIとして提供できるサービスがあります。ただし、公開機能、料金、認証、商用利用などの条件はサービスによって異なります。Dify公式ではウェブアプリやAPIとして利用する方法が紹介されていますが、共有前に適用される条件を確認しましょう。
SNS投稿まで自動化できますか?
投稿先の連携機能やAPI、アカウントの利用条件に対応できれば、公開処理を組み込める場合があります。今回の作成例は下書きまでです。公開まで広げる場合は、投稿前の承認、重複投稿の防止、停止方法も設計してください。
まとめ|まずは1つの仕事を任せるところから始めよう
個人でAIエージェントを作るときは、最初から多くの機能を詰め込まず、任せる仕事・入力・完成形を決めることが大切です。
- 最初の題材を「調査とSNS投稿の下書き」などに絞る
- 目的に合うツールとモデルを選ぶ
- 指示文だけでなく、実際に使うツールも設定する
- 出典と実行履歴を確認する
- 費用を確かめながら、少しずつ改善する
まずは、普段繰り返している作業を1つ書き出してみてください。「何を渡して、何が返ってきたら助かるか」が決まれば、設定する内容も具体的になります。
参考にした公式情報と確認範囲
基本の定義と設計の考え方は、OpenAI公式のAIエージェント作成ガイドを参照しました。Difyの作成手順は公式の入門ガイド、無料枠やクレジットは公式料金表を確認しています。比較候補については、n8nの公式学習サイト、OpenAI Agents SDKの公式資料、Microsoft Copilot Studioの公式資料を参照しています。これらは各サービスの提供元による一次情報ですが、製品間の優劣を示す第三者評価ではありません。ツールの向き不向きとSNS運用への応用は、本記事の目的に合わせた編集上の提案です。また、掲載した指示文は設定例であり、同じ結果や正確性を保証するものではありません。
